コロナウイルス できる3つのメリット
本日はコロナウイルス でいつもアウトドア派の人やスポーツをやっていた人、様々な人が生活習慣が変わってきたでしょう。一体この中なにができるのか見ていこう。
1.読書の勧め 11のメリット

「知恵(愛知)=善いこと」というイメージは誰しも持っているかと思いますが、「具体的にどんな効果があるの?」と聞かれたら、はっきり答えられる人は少ないかもしれません。
読書をして自分のえられるものや本の読み方など
そんなこと言ってもどうやってやれば良いの?わからないと言う方の質問に対して答えていきます。
1.1読書の効果
まずは、読書がもたらすさまざまな効果をご紹介します。
① ストレスが解消される
読書の効果としては、ストレス解消が挙げられます。本を読んで心が安らいだ経験は誰しもあると思いますが、実は、読書のリラックス効果は科学的に認められているのです。
英サセックス大学は2009年、読書によるストレス解消効果を発表しました。心拍数や筋肉の緊張状態からストレスを計測した結果、ストレスが68%も減少することがわかったそう。これは、音楽鑑賞やコーヒーなど、ほかのあらゆるストレス解消法を上回る数値なのだそうです。
読書のストレス軽減効果は、「ビブリオセラピー(読書療法)」として実用化されています。ビブリオセラピーとは、牧師で人気エッセイストでもあったサミュエル・マッコード・クローザーズ氏が提唱した概念で、読書によって病気の治癒を図る心理療法。自分の状態に適した本を読むことで、行動をよい方向に変えたり、苦痛を減らしたりするなどの効果が期待できるのだそうです。
ビブリオセラピーは、けして「うさんくさい」ものではありません。すでに英国では、薬の代わりに本が処方されるシステムが2013年に認可されました。
多くのストレスを抱えている方は、ゆったりと過ごせる時間を確保して、本の世界に身を委ねてみてはいかがでしょうか。
因みにですが、アメリカの国立生物工業情報センターの論文では、ハグに32%のストレス減衰効果があった。
ハグよりも本を読んだ方がストレスを解除できる。
② 創造力が磨かれる
創造力が磨かれることも、読書がもたらす効果のひとつです。脳生理学者の酒井邦嘉氏によると、読書をするとき、脳はほかの活動とは違う特別な使い方をされるため、創造力が鍛えられるのだそう。
たとえば、川端康成の『雪国』で「トンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」という文章を読んだら、「いったいどんな雪国だろう?」「夜の底が白いというのはどんな風景だろう?」と能動的にイメージを膨らませますよね。このように、文字情報をもとに想像を膨らませたり考えを構築したりすることは、創造力の鍛錬になるのです。
創造力は、新しい企画・アイデアを出すときや、問題の解決方法をひねり出すときなど、仕事・学習・日常生活のあらゆる場面においてなくてはならない能力です。創造力がないと、与えられた情報や指示以上のことを自分で生み出せない「マニュアル人間」になってしまう恐れがあります。
アイデアを出したり、自分の頭で考えたりすることに苦手意識のある方は、ぜひ読書習慣を身につけ、創造力を磨いてみてはいかがでしょうか。
③脳が活性化する
読書には、脳を活性化する効果もあります。
医学博士の川島隆太教授によると、本の黙読により、視覚情報を処理する「後頭葉」や思考・創造性に関わる「前頭前野」など、脳のさまざまな部位が活性化するのだそう。川島教授が2003年に発表した資料によると、音読も脳を活性化させ、学習効果を2~3割向上させることが期待できるのだそうです。
音読では「発声する」「自分の声を聞く」というプロセスが加わるため、黙読よりも複雑な情報処理が必要になり、脳をまんべんなく刺激できると考えられています。そして、音読の速度が速ければ速いほど、脳はいっそう激しく活性化するのだそうです。
脳が活性化されると、勉強だけでなく仕事においてもさまざまなメリットが生じます。たとえば、音読によって活性化する前頭葉は感受性や自制心などを司っているため、前頭葉が活性化することでコミュニケーション能力の向上が期待できます。コミュニケーション能力が高まると、相手の思いを感じ取ったり、自分の考えを的確に伝えたりできるようになるため、良好な人間関係を保つことができます。
④仕事や日常のヒントをもらえる
読書からは、仕事や日常に活かせる知恵を得ることもできます。
問題に突き当たったり、悩みを抱えたりしているときには、読書をとおして先人の知恵を学びましょう。たとえば「営業成績がなかなか伸びない」という悩みを抱えている場合、ゼロから自分で考えるよりは、ビジネス本でノウハウを学んだほうが早く解決できる場合がほとんどです。読書には、長い時間をかけて積み上げる “教養” の側面もありますが、目の前の問題を手っ取り早く解くための “参考書” という一面もあるのです。
ビジネス総合誌『プレジデント』は、年収が高い人ほど読書に時間をかける傾向があるという調査結果を報告しています(2016年7月号)。1,000人のビジネスパーソンを対象にしたアンケートによると、「1ヵ月に3冊以上本を読む」という項目にYesと答えた人は、年収500万円台では22.2%、年収2,000万円以上では46.2%であるとの結果が出ました。
ビジネスで成功をつかむためには、日頃から本で先人の知恵を吸収しておくことが大切だということが、上記のアンケート結果から示唆されています。本を読んだら「へえ、なるほど」と感心して終わるのではなく、書かれているノウハウを実践できるよう、使えそうな知識を見つけたらメモしておきましょう。
⑤ 視野が広がる
読書には、視野を広げる効果もあります。
読書とは「著者との対話」にほかなりません。著者がどう考えているのか、どう感じたのか――著者の思考の過程をたどることで、自分以外の視点でものを考えることができるようになります。本を多く読んだ人は、多くの視点を持っているのです。
ベストセラー『最強の働き方』(東洋経済新報社、2016年)の著者、ムーギー・キム氏によると、広い視野を持つことで、周りの人とは違うユニークな価値を提供できるようになるのだそう。たとえば、新しい企画やアイデアを出すときには、ひとつの視点に凝り固まっていてはなかなか良いアウトプットができません。さまざまな角度から可能性を検討するためには、読書によって培われた広い視野が不可欠なのです。
視野が広い人間になるには、とにかく学びのアンテナを広げることが大切です。身の周りのあらゆることに関心を持ち、ジャンルを偏らせることなくさまざまな種類の本を手に取ってみましょう。
ビジネス書しか読まない人は、小説や理系の本なども読んでみましょう。ベストセラー本や人気の本しか読まない人は、本屋で目についた本を「ジャケット買い」してみてください。広く食指を伸ばすよう心がければ、あなたの視野は驚くほど広がりますよ。
⑥教養が磨かれる
読書の効果としては、教養が磨かれることも挙げられます。
『思考の整理学』(筑摩書房、1986年)の著者・外山滋比古氏は、教養を身につけるための読書法として「乱読」を勧めています。興味が少しでも向いた本をとにかく手に取ってみることで、ジャンルの垣根を超えた幅広い知識を得ることができるのです。外山氏は、乱読のコツとして以下を挙げています。
- ほんの軽い好奇心につられたら読む
- 本をやみくもに、手当たり次第に買ってくる
- 買った本で失敗しても構わない、恐れない
- 本は読み捨てて構わない
ひとつの知識を身につけると、教養はネットワークのようにどんどん広がっていきます。たとえば、ワインに関する本を読めば、ワインの歴史や産地、産地の言語・経済・宗教・芸術……という具合に、知りたいことが芋づる式に出てくるはず。そして、生まれた好奇心を押さえつけることなく、興味の向くままに本を読みあさることが、深い教養につながっていくのです。
人材育成コンサルタントの能町光香氏によると、一流のリーダーほど、「教養は人としての器を大きくし、人間力を磨いてくれる」と知っているそう。そのため、仕事に直接は関わらない知識を身につける時間も大切にしているのだそうです。
仕事に必要な本やビジネス本ばかり読んでいる方は、別のジャンルの本にもチャレンジしてみましょう。
⑦読解力が高まる
当然ではありますが、読書は読解力を高めてくれます。
読解力は、これからの時代、ますます重要になるスキルです。読解力は今のところ、AI(人工知能)には習得が困難な能力のため、読解力の高い人はAIに仕事を奪われないだろうと考えられています。裏を返せば、読解力のない人がやっているような仕事は、そのうちAIで代替可能になるということなのです。
実際、AIは驚異的なスピードで進化を遂げています。たとえば、完全な自動運転車が実用化され普及したあかつきには、タクシードライバーという仕事はこの世から消えてしまうかもしれません。そして、同様の危機は、タクシードライバーに限らず、どんな職種にも当てはまりかねないのです。
「読書なんて効果ないのでは?」と思っている方は、自分の市場価値を守るという意味でも、ぜひ普段から本に親しむようにしておきましょう。
⑧知識が増える
読書には、思考の材料となる「知識」が得られるという効果もあります。
史上最高の投資家と名高いウォーレン・バフェット氏は、1日あたり500ページも読書していたそうです。バフェット氏は、多くの事実や情報を集めることが投資家にとって何より重要だと考えていました。そのため、あえて著者の意見は読まず、書かれている事実をもとにあくまで自分の頭で思考するという、少し変わった読書法を採用していたそう。
投資にかぎらず、「正しい思考」をするためには、「正しい情報」を多くインプットし積み重ねておくことが欠かせません。天気予報を例に考えてみましょう。正しい天気予報をするためには、気圧の配置・気温・湿度・風向きといった情報が欠かせませんよね。良質で正しい情報は、「正しく考える」のに不可欠な材料なのです。
いざ問題に直面し、判断・解決しなければならない場面が訪れたとき、日頃から読書でインプットしておいた知識が強い味方になってくれるはずです。
⑨ボキャブラリーが増える
読書には、ボキャブラリーが増えるというメリットもあります。
豊かな語彙は、仕事や勉強に欠かせません。明治大学文学部教授・齋藤孝氏は、ボキャブラリーの量によって生涯年収が左右される可能性さえあると指摘しています。
国語講師の吉田裕子氏によると、ボキャブラリーには「認知語彙」と「使用語彙」の2種類があります。認知語彙の量は、使用語彙の3~5倍だそうです。
認知語彙:文中にあれば、なんとなく意味がつかめる
使用語彙:自分が話したり書いたりするときに使える
本を読み新しい言葉に出会うことで、認知語彙を増やしていくことが可能です。誰でも分かるように簡単な言葉しか使われないテレビなどのメディアに比べると、本では知らない言葉に出会いやすく、認知語彙を得られる機会が増えます。そして、たくさんの活字に触れ、同じ言葉に何度も出会うにつれ、認知語彙は深く頭に刻まれていき、やがて使用語彙へと変わるのです。
⑩メタ認知能力が高まる
読書には、メタ認知能力を高める効果もあります。
メタ認知能力とは、自身の状態を客観的に把握する能力のこと。メタ認知能力が高いと、ネガティブな感情が沸いてきたときでも冷静に自分を分析し、対処することができます。
たとえば、あなたがSNSで「ブランド物のバッグを自慢している人」の投稿を見つけて腹を立てたとしましょう。メタ認知能力が高ければ、「このいら立ちは嫉妬心によるものだな。自分には手の届かない高価なバッグなので、買える人をうらやんでいるんだ」と自己分析して気持ちを落ち着かせることができます。
負の感情の発生原因を特定できれば、「こんなくだらないことで腹を立てているのか」と認識したり、ネガティブな感情を和らげる方法を考えたりすることもできますよね。メタ認知能力があることで、感情的になりすぎず、客観的な判断を下せるのです。
そして、メタ認知能力を高めるのに有効なのが読書です。特に小説には、登場人物の心理や出来事などが第三者的な視点から描かれているため、客観的に物事を把握する能力を鍛えられます。
英語が学習できる(洋書)
英語で書かれている本を読むのは、英語学習に最適です。英語があまり得意でないという人でも、最低限の文法さえ知っていれば、児童文学のように平易な英語で書かれた本を楽しめますよ。
洋書のなかの英文は、問題集や参考書とは違った「生」の言葉。ふだんネイティブが使っている語彙・表現に触れることができ、実践的な英語の学習には最適です。たとえば、“wishy-washy”(優柔不断)という言葉を知っていますか? このように、「受験英語」では習わないけれどネイティブは日常的に使っている単語はたくさんあるのです。
また、洋書を読むと、単語の意味を「文脈」で判断することができます。洋書には知らない単語が多く出てくるでしょうが、前後の文脈やあらすじから単語の意味を推測しやすいため、いちいち辞書を引かなくても読み進めていけるのです。
それに、英語で書かれた本を1冊でも通読する経験をすれば、資格試験などの長文問題が短く感じられたり、英文に対する抵抗感が少なくなったりするかもしれませんね。英語やほかの外国語を得意にしたいと思う人にとって、その言語での読書は非常に効果の高い勉強法なのです。
以上、読書のもたらす効果やメリットをご紹介しました。

効果的な読書ジャンル
では、学生やビジネスパーソンとして成長するためには、どんなジャンルの読書が効果的なのでしょうか? 以下に4つのジャンルをご紹介します。
ビジネス書
ビジネス書を読めば、悩み・問題の解決法をいち早く見つけることができます。
私たちが抱える問題や悩みのほとんどは、人類最初のものではありません。たとえば「営業ノルマが達成できない」「上司との付き合い方がわからない」などの問題は、誰もがぶつかってきたものですよね。こうした「前例のある問題」は、ゼロから自分で考えるより、ビジネス書に書かれた解決方法を採用するほうが、手っ取り早く解決することができます。
たとえば、日本最大の美容室チェーンを展開する株式会社アースホールディングス取締役・山下誠司氏は、かつて美容室の店長に抜てきされたときの経験を紹介しています。入店後たった2ヵ月で店長となった山下氏は、ほかのスタッフとの距離感や店長としての振る舞い方に悩んだそうです。
そんなとき見つけた本に「職位が違っても人はみな平等。だからどんな人にも敬語を使うべき」と書かれていたので、そのまま実践してみたそう。年齢やキャリアにかかわらず、スタッフ全員に敬語を使うことにしたのです。すると、徐々にスタッフとの関係や店の雰囲気が好転していったのだとか。
山下氏が本の力に頼っていなかったら、スタッフとの関係が築けないまま、状況は悪化の一途をたどっていたかもしれません。素直に本の力を借りることは立派な手段なのです。
自己啓発本
自己啓発本は、読者を鼓舞し、意識を高めることを目的とした本です。成功を得るためのマインドセットやノウハウなどが書かれています。
自己啓発本を読むメリットは、モチベーションを高められることです。ほとんどの自己啓発本は、何らかの成功を収めた人によって書かれています。成功までの道のりや著者の信念、激励の言葉などに触れることで「自分も頑張らなきゃ!」という気持ちを高められるのです。
反対に、成功者たちの失敗談を読めることも自己啓発本のメリットだといえるでしょう。「勝ちに不思議の勝ちあれど、負けに不思議の負けはなし」という言葉があるとおり、失敗には必ず法則があります。裏を返せば、失敗談を学ぶことで「こうすれば失敗しにくい」という貴重な学びを得ることができるのです。
また、失敗談を知ることで、成功者たちも初めからうまくいっていたわけではないことがわかり、励みになるはず。エジソンはひとつの発明品を完成させるまでに無数の失敗を重ねていましたし、東北楽天イーグルスなどの野球監督を務めた野村克也氏は、平成の31年間に最も多く勝った監督であると同時に、最多敗の記録保持者でもあります。成功の裏には、必ずそれ以上の失敗経験が潜んでいるものなのです。
小説
マーケティングの第一人者・ルディー和子氏によると、小説を読んでいるときの脳は現実の出来事に対するときとほぼ同じ働き方をしているのだそうです。つまり、脳は、小説で読んだ出来事と現実での経験を、ほとんど区別せずに処理しているということしたがって、小説は、現実世界で起こりうる出来事をシミュレーションするのに役立つといえるでしょう。
たとえば、ドラマ『半沢直樹』の原作として知られる池井戸潤『オレたちバブル入行組』(文藝春秋、2004年)では、一介の銀行員・半沢直樹が、腐敗した組織に反旗を翻すさまが描かれています。フィクションとはいえ、上司から理不尽なことを押しつけられたり、会社が間違った方向へ進んでしまったりといったシチュエーションは、現実にも十分起こりうること。小説を読むことで、実際には経験したことのない出来事を擬似的に体験でき、「こんな場合、自分ならどうするかな?」とシミュレーションをすることができるのです。
また、小説は共感力を育むのにも役立ちます。小説を読むということは、すなわち他人の視点に立って物事を眺めるということ。多くの小説に触れれば、それだけ多くの人の気持ちに共感できる心が育まれていくのです。
人と協力して作業したり、後輩や部下を指導したり、取引先と交渉したりなど、「相手が何を望んでいるか」「どう感じているか」を察する能力が必要な場面は多々あります。共感力は、何をするにも必要な能力なのです。
歴史書や自伝
歴史書や自伝など、実際の出来事がつづられたノンフィクション作品は、先人の偉大な知恵を学ぶのに役立ちます。
たとえば、徳川家康の伝記を読めば、なぜ200年以上も続く江戸幕府を作り上げることができたのか、戦国時代の混乱期にはどう立ち振る舞っていたのかなど、先人の生涯や思考を追体験しながら学びを得られます。歴史書や自伝には、激動の時代を勝ち上がってきた偉人たちの生の体験や知恵が記されているのです。
もちろん、歴史書などに描かれる時代の状況は現代とかけ離れていますが、仕事や会社の話に置き換えることで機能する普遍的な知恵も多く得られるはず。たとえば、戦国武将たちの人間ドラマは社会での処世術に応用できますし、カエサルの『ガリア戦記』、孫氏の『兵法』などの戦記ものは、ビジネスの戦略を立てるときなどの参考になります。
歴史に興味がない人は敬遠しがちなジャンルですが、ときには偉人たちの声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
以上、自己成長の効果がある、読書におすすめのジャンル4つを解説しました。

効果的な読書の方法
読書を効果的なものにするには、どのような方法で読めばよいのでしょうか? 4つの読書法を紹介します。
線やコメントの書き込み
本に書き込みをすると、脳が活性化され、読書の効果が高まります。
「本の内容を理解する」「書き込む内容を考える」「ペンを持って動かす」「文字を書く」という4つの行為は、それぞれ脳の別々の領域を使って行われます。そのため、書き込みをすることで脳の広範な分野が刺激され、内容が頭にインプットされやすくなるのです。
精神科医の樺沢紫苑氏が実践している書き込み術をご紹介しましょう。用意するのは、蛍光マーカーとボールペン。蛍光マーカーは、気に入った文章や発見のあった箇所に線を引くのに使います。考えや疑問が浮かんだら、ボールペンで本の余白にメモしましょう。
読み終わったら、マーキングした文のうち、最も重要だと思う3行を抜粋します。樺沢氏によると、本の内容のエッセンスとなる3行をつかむことができれば、その本からは十分な学びが得られたと判断できるのだそうです。
また、哲学者の小川仁志氏は、文章に引くラインを以下の4種類に分けているそう。
C:Citation……引用する箇所
P:Point……本の趣旨を理解するために重要な箇所
K:Keyword……引用まではしないものの、使えるフレーズ
O:Others……上記以外で有益な情報
「C」「P」「K」「O」の記号をラインの脇に記入しておき、その文がどう役立つのか明確にしておくことで、いざ必要なときに本の知識を引き出しやすくなるのです。
7回読書法
弁護士の山口真由氏は「7回読み読書法」を推奨しています。
7回読み読書法とは、同じ本を7回繰り返して読むという読み方です。7回とも熟読するわけではなく、何度か「拾い読み」をしたのちに、精読するという手順を踏みます。やり方は以下のとおりです。
1~3回 (サーチライト読み):見出しを拾い読みしながら本の全体像をつかむ
4~5回 (平読み):重要キーワードを意識しながら普通のスピードで読む
6~7回 (要約読み):内容を頭で要約しながら読む
繰り返し触れた情報ほど記憶に残りやすいことが研究によって判明しているため、7回読み読書法は科学的な合理性があるといえそう。隅から隅まで吸収したい本があるなら、ぜひ7回読み読書法を試してみてはいかがでしょうか。
読書ノート
本を読み終えたら、必ず読書ノートを作るようにしましょう。読書ノートに読んだ本の情報をまとめることで、本の内容が頭に残りやすくなります。
では、読書ノートはどのように書くのが効果的なのでしょうか? 一例として、株式会社アップリンクス取締役の山口拓朗氏が実践している「3×3マス読書ノート法」をご紹介します。
読書の前に、3×3の9つのマスを用意します。ノートなどに手書きした簡単なものでかまいません。そして、9つのマスに、「この本からどんなことを学びたいか」という目的を記入します。たとえば「松下幸之助の伝記」を読むとしたら、以下のような問いが考えられます。
- 松下幸之助が成功できた理由は何か
- どんなタイプのリーダーだったのか
- ポリシーは何だったか
- 若い頃はどんな苦労をしてきたのか
- どんな名言を残しているか……
以上のような問いをあらかじめ決めておくことで、読書に目的意識が生まれ、積極的に情報を取り込むことができます。問いの答えを読書中に発見したら、マスに書き込んでいきましょう。読み終える頃には、本の内容が9つのマスに整理され、いつでも知識を取り出せる状態です。
並列読書
並列読書とは、2冊以上の本を同時に読む方法です。
多くの方は、本を1冊ずつ順番に読んでいるはず。しかし、2冊以上を並行して読み進める読書法には、1冊ずつ読む方法にはないメリットがあるのです。
1つめのメリットは、読書の集中力が持続しやすくなること。 自律神経研究の第一人者・小林弘幸氏によると、人間の集中力が続く限界は45分程度なのだそう。同じ本を2時間、3時間と続けて読んでいると、だんだん集中力が落ち、読み方が惰性的になってしまったという経験があるのではないでしょうか?
そこで、並列読書を試してみましょう。45分経って集中力が落ちてきたら別の本を読み、さらに45分読んだらまた元の本に戻る、というルールにすれば、飽きることなく新鮮な気持ちで読書を続けることができます。
複数の本の知識を関連づけられることも、並列読書のメリットです。たとえば「松下幸之助の伝記」と「心理学の入門書」を同時並行で読んだとします。すると、「心理学の入門書」で得た知識を使って松下幸之助の成功した理由を分析できたり、「松下幸之助の伝記」に書かれていたエピソードをもとに心理学の概念をスムーズに理解できたり、ということが起こるかもしれません。
つまり、並行読書によって本と本との関連性に気づきやすくなり、知識の相乗効果を起こせるのです。
以上、効果的な読書法を4つご紹介しました。

朝の読書が効果的?
最後に、朝と夜それぞれの時間帯における読書の効果を解説します。
朝に読書する効果
朝の読書が持つメリットは、一日のはじめに精神のコンディションを整えられることです。
順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏によると、朝に形成された自律神経のコンディションは、長時間持続する傾向があるのだそう。つまり、朝をバタバタと過ごしてしまうと、その日はずっと落ち着きがなくなったり、集中力がなくなったりしてしまう可能性が高くなるのです。
先述したように、読書には癒しの効果があります。朝に読書することで精神的なゆとりがもたらされ、心が落ち着くので、良い一日のスタートを切ることができるのです。
朝に読むものとしては、自分の「バイブル」となっているような本がおすすめです。 バイブルとは、これまでに何度となく読み返している、自分の考えや行動の指針となっている本のこと。
バイブルを持つことは、自分の生き方や哲学を確立する意味で非常に大きな意味があります。経営コンサルタントの石原明氏によると、大きな成功を収めている人の多くは、何らかのバイブルを持っていることが多いのだそう。
自分のバイブルを朝に読み返し、目標や仕事に対する意識を再確認することで、フレッシュな気持ちで一日を始めることができるのです。
夜に読書する効果
学校や仕事が終わってからの夜の読書には、一日の疲れを癒す効果があります。
精神科医の樺沢紫苑氏によると、読書には、たかぶった神経を落ち着かせリラックス状態を作り出す効果があるのだそうです。そして、読書のリラックス効果はたった6分ほどで現れるのだそう。つまり、一日の終わりに6分でも読書することで、疲れを癒やし、睡眠の質を高めることが期待できるのです。
とはいえ、夜はついダラダラ過ごしてしまってなかなか読書する気になれないという方も多いでしょう。そこで使えるのが「時間簿」を作ることです。
時間簿という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、要はスケジュール表の簡易版のようなもの。なるべく日曜の夜に作成します。平日の夜には何をするのか、あらかじめ時間の使い方を決めておけば、迷わず行動できるからです。
以下は、社会人の場合の時間簿の例です。
21:00~22:00 帰宅。夕飯、入浴
22:00~23:00 ニュース番組を見ながらリラックス
23:00~23:30 読書、就寝
おおよその目安だけでもいいのでやることを決めておけば、つい寝る時間が遅くなったり、読書するつもりがテレビを見すぎてしまったりすることは少なくなるはず。
朝と夜、どちらの時間帯の読書にもそれぞれのメリットがあります。効果に応じて読書のタイミングを変えてみてください。
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読書がもたらすメリットや、効果的な読書法を解説しました。普段はあまり読書しない方も、本記事をきっかけに本を手に取ってみてはいかがでしょうか。